日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
文字サイズ変更:
トップページ > 詩、小説
●詩、小説●
2024-12-23 13:21:28バーチャル学校vol3 09
作 林柚希
「心の通信できたけど、さっきは驚いたよ。」僕は、一息つくとケーに言った。
「そうだね。私も驚いた。」ケーも、驚いた顔のままだ。
「ま、いっか。片付けようか、ケー。」僕はそう言うと、テーブルの上を片付け始めた。
「そうだね。」ケーは、落ち着いたらしく、ニコッとすると僕を手伝い始めた。
二人で、テーブルの上を片付け終わると、テーブルをはさんで布団を敷いた。
枕の上の位置に服を置くと、なんとなく布団に寝っ転がった。
すると、今日一日の疲れが出たのか、段々と眠くなってきた。
「ケー、眠れそう?」ケーに何気に訊いてみた。
「…、ん?何?トゥルー?」ケーも眠そうだ。
「いや、眠れそうならいいんだ。」僕はふぁ~、と大あくびをすると、オヤスミと言った。
ケーも、オヤスミを言うと、二人ともスヤスヤ眠り始めた。
チュンチュン。
割合と近くに、雀らしき鳴き声がする。
朝だ。…そうか、昨日は臨海学校で、夜に道に迷って…それで旅館に泊まったんだっけ。あ!
「ケー?ケー!」僕はケーはどこだっけと思い、呼びかけた。
「私はここにいるよ。」シャコシャコ音がすると思ったら、…なんだ、ケーは歯を磨いている。
「僕も歯を磨こうかな。」僕は安堵すると、起き上がり思い切り体を伸ばした。
ケーは、すっかり昨日の格好で歯を磨いている。なんだかスッキリしているなぁ。
僕も、旅館から支給されたアメニティグッズのうちの一つで、歯磨き粉と歯ブラシを取り出すと磨き始めた。
やっぱり、歯を磨くとスッキリしてくる。今日も頑張るぞ。
歯を磨き終わると、僕も着替えて、ケーとメアリーに会いに部屋を出た。
玄関側のフロントに行くと、メアリーに挨拶された。
「おはようございます。」
「おはようございます。」僕とケーが挨拶した。僕は朝食をどうしたらいいか聞くと、お食事処という場所があるので、そこへ行って欲しいと言われた。
もう開いているということだったので、案内板を見て、ケーとそちらへ行くことにした。
お食事処と風流な立札の横に入口がある。入ってみると、ぷぅんと朝ごはんのいい香りがする。他に香ばしい魚の香りもする。肉のいい香りもだ。
僕もケーと人の列に並んで様子を観察する。どうやら、AセットとBセットのどちらかを選ぶようだ。
「ケー、どっちにしよっか。」僕は断然、肉派だ。ケーは魚を選びそうだ。
「私は、Aセットかなぁ。トゥルーは?」ケーは、やっぱり魚を選んできた。
「僕は、Bセット。やっぱ肉食わなきゃ!」僕は、近づいてくる肉を楽しみにしている。
「そうだよね。だけど、私、最近太ったかなぁ。」ケーは何気に体重を気にしているようだ。
「大丈夫だよ。ケー痩せてるじゃん。肉食えば?」僕は、パッとケーを見るのを止めた。やっぱ胸を気にしちゃうのかな、僕。
「うーん。ま、いいや、あの魚、なかなか普通は食べられないよ?」ケーはそう言うと、Aセットを選び運ぶところだ。
「そうかなぁ、あの肉だって凄そうだよ。」僕はそう言うと、Bセットを選ぶと運び始めた。
二人で、窓際の開いた二人席を選ぶと、料理を置き席に着いた。
改めて料理を見る。ご飯は、小ぶりの丼で、他にお吸い物がついている。それから、お皿にローストして切った肉が5切れとお野菜が乗っている。他に香の物と書いてあったけど、要するにお漬物だ。あと小ぶりのガラスの器にサラダが入っている。ケーはと見ると、普通のお椀に白いご飯が乗って、お吸い物がある。お肉の代わりに見たことない魚が焼かれて長細い皿に乗っている。確かに旨そうだ。あとお漬物は一緒のようだ。
「いただきまーす。」二人して、箸を持つと食べ始めた。
最初に、ご飯を搔きこむ。ん、美味い!お吸い物も上品な味でなかなか良い。
お肉にソースを垂らして、ひと切れつまんで食べる。噛み応えが柔らかでソースと絡んでこれまた美味しい!
「美味しい!」僕は思わず言っていた。
「こっちも美味しいよ。」ケーもニコニコしている。
「こんな美味しいの食べられるとは思わなかったね。」僕も思わずニコニコだ。
「そうだよね。帰ったら羨ましがられるかな。」ケーは目をクリッと上を見て言う。
「そうだよ、きっと。自慢しちゃおうかな。」僕は思わずそう言った。
「ワンダリング先生に怒られるよ。」ケーはたしなめると、この後のこと考えなきゃね、と言った。
二人で朝食を食べ終わると、お食事処を後にした。
二人とも、歯を磨いている。そして磨き終わると話し始めた。
「トゥルー、お風呂はどうしようか?」ケーの浴衣姿、もうちょっと見たかったな。
「そうだね、着替えが無いでしょ?だから僕は止めておこうかな。」そうなんだよ、お風呂かぁ。僕は悩むなぁ。
「私は、服が一緒でも入ろうかな。」もうタオルとか準備している。
「そう?…ケーが入るなら、僕もお風呂入ろうかな。」
そう言うと、袋を貰い、タオルだけ持って待ち合わせの時間を決めると、それぞれ男湯、女湯に入った。
はぁ~、いい湯だったなぁ。
結局、髪も洗ってしまった。短髪だし、いいやと思ってしまった。ケーはどうしているかな。
「トゥルー!お待たせ。」ちょっとドキっとした。ケーから桃の香りがする。いい香りだなぁ。
「ケー、良い香りだね、それ桃の香り?」僕はドキドキを隠して訊いた。
「当たり!いい香りだね。トゥルーは柚子の香りかな?」ケーは頬が紅潮しているのか、ちょっと桃色だ。
「そうだよ。柚子も良い香りだよね。」僕はなんだか、また目のやり場に困ってあさっての方向を見ている。
二人して、ひとしきりしゃべると部屋に戻った。
この作品は、どこにも投稿していません。
いわばおろしたての作品でしょうね。
最後まで載せますので、どうぞ楽しんでくださいね。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-01
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-02
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-03
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-04
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-05
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-06
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-07
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-08
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-09
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-10
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-11
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-12
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-13
物語の最後は、こちらになります。
バーチャル学校vol3-14
「心の通信できたけど、さっきは驚いたよ。」僕は、一息つくとケーに言った。
「そうだね。私も驚いた。」ケーも、驚いた顔のままだ。
「ま、いっか。片付けようか、ケー。」僕はそう言うと、テーブルの上を片付け始めた。
「そうだね。」ケーは、落ち着いたらしく、ニコッとすると僕を手伝い始めた。
二人で、テーブルの上を片付け終わると、テーブルをはさんで布団を敷いた。
枕の上の位置に服を置くと、なんとなく布団に寝っ転がった。
すると、今日一日の疲れが出たのか、段々と眠くなってきた。
「ケー、眠れそう?」ケーに何気に訊いてみた。
「…、ん?何?トゥルー?」ケーも眠そうだ。
「いや、眠れそうならいいんだ。」僕はふぁ~、と大あくびをすると、オヤスミと言った。
ケーも、オヤスミを言うと、二人ともスヤスヤ眠り始めた。
チュンチュン。
割合と近くに、雀らしき鳴き声がする。
朝だ。…そうか、昨日は臨海学校で、夜に道に迷って…それで旅館に泊まったんだっけ。あ!
「ケー?ケー!」僕はケーはどこだっけと思い、呼びかけた。
「私はここにいるよ。」シャコシャコ音がすると思ったら、…なんだ、ケーは歯を磨いている。
「僕も歯を磨こうかな。」僕は安堵すると、起き上がり思い切り体を伸ばした。
ケーは、すっかり昨日の格好で歯を磨いている。なんだかスッキリしているなぁ。
僕も、旅館から支給されたアメニティグッズのうちの一つで、歯磨き粉と歯ブラシを取り出すと磨き始めた。
やっぱり、歯を磨くとスッキリしてくる。今日も頑張るぞ。
歯を磨き終わると、僕も着替えて、ケーとメアリーに会いに部屋を出た。
玄関側のフロントに行くと、メアリーに挨拶された。
「おはようございます。」
「おはようございます。」僕とケーが挨拶した。僕は朝食をどうしたらいいか聞くと、お食事処という場所があるので、そこへ行って欲しいと言われた。
もう開いているということだったので、案内板を見て、ケーとそちらへ行くことにした。
お食事処と風流な立札の横に入口がある。入ってみると、ぷぅんと朝ごはんのいい香りがする。他に香ばしい魚の香りもする。肉のいい香りもだ。
僕もケーと人の列に並んで様子を観察する。どうやら、AセットとBセットのどちらかを選ぶようだ。
「ケー、どっちにしよっか。」僕は断然、肉派だ。ケーは魚を選びそうだ。
「私は、Aセットかなぁ。トゥルーは?」ケーは、やっぱり魚を選んできた。
「僕は、Bセット。やっぱ肉食わなきゃ!」僕は、近づいてくる肉を楽しみにしている。
「そうだよね。だけど、私、最近太ったかなぁ。」ケーは何気に体重を気にしているようだ。
「大丈夫だよ。ケー痩せてるじゃん。肉食えば?」僕は、パッとケーを見るのを止めた。やっぱ胸を気にしちゃうのかな、僕。
「うーん。ま、いいや、あの魚、なかなか普通は食べられないよ?」ケーはそう言うと、Aセットを選び運ぶところだ。
「そうかなぁ、あの肉だって凄そうだよ。」僕はそう言うと、Bセットを選ぶと運び始めた。
二人で、窓際の開いた二人席を選ぶと、料理を置き席に着いた。
改めて料理を見る。ご飯は、小ぶりの丼で、他にお吸い物がついている。それから、お皿にローストして切った肉が5切れとお野菜が乗っている。他に香の物と書いてあったけど、要するにお漬物だ。あと小ぶりのガラスの器にサラダが入っている。ケーはと見ると、普通のお椀に白いご飯が乗って、お吸い物がある。お肉の代わりに見たことない魚が焼かれて長細い皿に乗っている。確かに旨そうだ。あとお漬物は一緒のようだ。
「いただきまーす。」二人して、箸を持つと食べ始めた。
最初に、ご飯を搔きこむ。ん、美味い!お吸い物も上品な味でなかなか良い。
お肉にソースを垂らして、ひと切れつまんで食べる。噛み応えが柔らかでソースと絡んでこれまた美味しい!
「美味しい!」僕は思わず言っていた。
「こっちも美味しいよ。」ケーもニコニコしている。
「こんな美味しいの食べられるとは思わなかったね。」僕も思わずニコニコだ。
「そうだよね。帰ったら羨ましがられるかな。」ケーは目をクリッと上を見て言う。
「そうだよ、きっと。自慢しちゃおうかな。」僕は思わずそう言った。
「ワンダリング先生に怒られるよ。」ケーはたしなめると、この後のこと考えなきゃね、と言った。
二人で朝食を食べ終わると、お食事処を後にした。
二人とも、歯を磨いている。そして磨き終わると話し始めた。
「トゥルー、お風呂はどうしようか?」ケーの浴衣姿、もうちょっと見たかったな。
「そうだね、着替えが無いでしょ?だから僕は止めておこうかな。」そうなんだよ、お風呂かぁ。僕は悩むなぁ。
「私は、服が一緒でも入ろうかな。」もうタオルとか準備している。
「そう?…ケーが入るなら、僕もお風呂入ろうかな。」
そう言うと、袋を貰い、タオルだけ持って待ち合わせの時間を決めると、それぞれ男湯、女湯に入った。
はぁ~、いい湯だったなぁ。
結局、髪も洗ってしまった。短髪だし、いいやと思ってしまった。ケーはどうしているかな。
「トゥルー!お待たせ。」ちょっとドキっとした。ケーから桃の香りがする。いい香りだなぁ。
「ケー、良い香りだね、それ桃の香り?」僕はドキドキを隠して訊いた。
「当たり!いい香りだね。トゥルーは柚子の香りかな?」ケーは頬が紅潮しているのか、ちょっと桃色だ。
「そうだよ。柚子も良い香りだよね。」僕はなんだか、また目のやり場に困ってあさっての方向を見ている。
二人して、ひとしきりしゃべると部屋に戻った。
この作品は、どこにも投稿していません。
いわばおろしたての作品でしょうね。
最後まで載せますので、どうぞ楽しんでくださいね。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-01
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-02
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-03
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-04
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-05
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-06
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-07
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-08
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-09
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-10
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-11
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-12
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-13
物語の最後は、こちらになります。
バーチャル学校vol3-14
Print
Twitter(test)
short URL
いいね:1 back to the TOP |