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●詩、小説●
2024-12-17 05:55:50バーチャル学校vol3 03
作 林柚希
ワンダリング先生が、手を叩くとしゃべりだした。
「ハイ。皆、よく聞いてくれ。このバスは駐車場に止まった。集合写真を撮ることを思い出してくれ。以上だ。」
また、バスガイドのミラさんも話し出した。
「皆さん、集合写真を撮ります。女子の皆さんは鏡を見ることをしたらいいでしょう。男子の皆さんもお菓子がついていないかチェックしてね!」
そう言うと、ミラさんは先にバスを降りていった。
僕達も、お菓子をしまうと前から順番にバスを降りていった。
バスを降りると、すでに集合写真を撮るための場所が用意されていて、撮影用のお立ち台のようなものが何列かあった。
一番前は、座るための長い椅子のようだった。
他のクラスが撮影しているのを見て、僕達は大体要領をつかんだ。そっか、ああやればいいんだな。
やっと僕たちのクラスの番だ。ワンダリング先生はニコニコしながら僕達を見ている。
ミラさんがここを仕切って、順番に椅子やお立ち台に並んでいった。
僕とケーは並んで立つと前を見た。
「キレイに撮れるかな。」ケーは独り言のように呟いた。
「ケーでもそんなこと気にするの?」僕はちょっと驚いてケーに言ってしまった。
「当たり前だよ。これでも、女子してるんだよ?」ケーから肘鉄を貰ってしまった。
皆の前列、中央はワンダリング先生とバスガイドのミラさんが座るようだ。
ミラさんが「ハイ、皆さん。写真を撮りますので、前を見てください。」と言って数メートル先のカメラを見るよう言って振り向くと座った。
「はい、笑って~!」プロのカメラマンさんが笑って言った。
僕は、笑って数秒経つと、ほんの小さい音で、カシャッ、カシャッと小さくカメラのシャッター音がした。
するとワンダリング先生が、説明しだした。
「皆、この後ここから近くの桟橋まで行きます。各班で点呼をもう一度取り、船に乗ります。」
小さく、オオーっと歓声が上がった。
「皆の中で、特に船酔いする奴なんだが、酔い止めの薬は飲んでおいたか?まだの奴は、各班のリーダーから薬を貰ってくれ。それじゃ、移動を開始します。」
僕達は、集合写真の場所から離れると、2列になり桟橋目指して歩き出した。
しんがりはワンダリング先生だ。
僕のすぐ前は、相変わらずスカイハイとアイちゃんだ。仲が良くて楽しそうだ。
ケーと僕は仲がいい。何年経ってもこんな感じならいいなと思っている。
ケーはどう思っているんだろう。きっとケーだって同じじゃないかな。僕は、気楽にそう思った。
桟橋にたどり着いた。
船はそこそこ大きいが、1クラスか2クラスの人数が乗船したらいっぱいだろうという大きさだ。
船の前で止まると、ワンダリング先生が、またしゃべりだした。
「皆、とりあえず桟橋についたからな。ここで各班で点呼を取るようにしてください。その間に船に乗れるように僕が手配してきます。各班のリーダー、お願いしますよ。」
そう言うと、各班のリーダーは列を崩して、点呼を取り始めた。
その作業はすぐに終わり、各班で列を作るとワンダリング先生を待った。
数分経つと、ワンダリング先生は戻り、いよいよ乗船開始のようだ。
僕は、ワクワクしてきたな。
船に乗り込むと、船の中は、長細い椅子が沢山並んでいた。
そこに順番に座ると、僕とケーはキョロキョロと辺りを見回した。
椅子から端は、船の窓が長くあり、天気がいいせいか窓は開いている。
ウミネコ?カモメ?僕には区別がつかないが、海鳥が船を避けて海の上を飛び、時折鳴いているのだった。
「海の上ってドキドキするね?」ケーもちょっと興奮気味のようだ。
「そうだね。…、なんか配られてきたよ?なんだろうね。」隣から渡された袋から子袋を二つ取り出すとケーに渡して次の人に袋を渡した。
袋には「海鳥の餌」と書かれていて、食べられないというマークがついていた。
「へぇ、海鳥にあげられるんだね。後で一緒にやらない?トゥルー。」ケーはなんだか嬉しそうだ。
「そうだね。どうやってあげるんだろう?投げるのかな?」僕は袋を見ながら言った。
「多分、そうじゃないかな。」ケーも頷きながら袋を見ている。
その時、船のエンジン音がして船全体が震えると船内放送が入った。
「ようこそ、ウミネコ号へ!この船は、少しだけ海上で停泊します。その間に海鳥に餌をあげてください。10分程の停泊の後、セキレイ島へ向かいます。約1時間で到着予定です。それでは、海の旅をしばしお楽しみください。」
ブツッと、放送の切れる音がすると、いよいよ船が動き出した!
少しづつ船は動き出し、窓を見ると桟橋が徐々に遠くなっていく。
辺りは、少しガソリンのような匂いと海独特の匂いがしていたけれど、それは慣れてきたのだった。
完全に桟橋から離れると、海鳥の集まる箇所へ船は進んでいった。
この作品は、どこにも投稿しておりません。
いわばおろしたての作品でしょうね。
最後まで載せますので、どうぞ楽しんでくださいね。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-01
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-02
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-03
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-04
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-05
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-06
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-07
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-08
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-09
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-10
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-11
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-12
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-13
物語の最後は、こちらになります。
バーチャル学校vol3-14
ワンダリング先生が、手を叩くとしゃべりだした。
「ハイ。皆、よく聞いてくれ。このバスは駐車場に止まった。集合写真を撮ることを思い出してくれ。以上だ。」
また、バスガイドのミラさんも話し出した。
「皆さん、集合写真を撮ります。女子の皆さんは鏡を見ることをしたらいいでしょう。男子の皆さんもお菓子がついていないかチェックしてね!」
そう言うと、ミラさんは先にバスを降りていった。
僕達も、お菓子をしまうと前から順番にバスを降りていった。
バスを降りると、すでに集合写真を撮るための場所が用意されていて、撮影用のお立ち台のようなものが何列かあった。
一番前は、座るための長い椅子のようだった。
他のクラスが撮影しているのを見て、僕達は大体要領をつかんだ。そっか、ああやればいいんだな。
やっと僕たちのクラスの番だ。ワンダリング先生はニコニコしながら僕達を見ている。
ミラさんがここを仕切って、順番に椅子やお立ち台に並んでいった。
僕とケーは並んで立つと前を見た。
「キレイに撮れるかな。」ケーは独り言のように呟いた。
「ケーでもそんなこと気にするの?」僕はちょっと驚いてケーに言ってしまった。
「当たり前だよ。これでも、女子してるんだよ?」ケーから肘鉄を貰ってしまった。
皆の前列、中央はワンダリング先生とバスガイドのミラさんが座るようだ。
ミラさんが「ハイ、皆さん。写真を撮りますので、前を見てください。」と言って数メートル先のカメラを見るよう言って振り向くと座った。
「はい、笑って~!」プロのカメラマンさんが笑って言った。
僕は、笑って数秒経つと、ほんの小さい音で、カシャッ、カシャッと小さくカメラのシャッター音がした。
するとワンダリング先生が、説明しだした。
「皆、この後ここから近くの桟橋まで行きます。各班で点呼をもう一度取り、船に乗ります。」
小さく、オオーっと歓声が上がった。
「皆の中で、特に船酔いする奴なんだが、酔い止めの薬は飲んでおいたか?まだの奴は、各班のリーダーから薬を貰ってくれ。それじゃ、移動を開始します。」
僕達は、集合写真の場所から離れると、2列になり桟橋目指して歩き出した。
しんがりはワンダリング先生だ。
僕のすぐ前は、相変わらずスカイハイとアイちゃんだ。仲が良くて楽しそうだ。
ケーと僕は仲がいい。何年経ってもこんな感じならいいなと思っている。
ケーはどう思っているんだろう。きっとケーだって同じじゃないかな。僕は、気楽にそう思った。
桟橋にたどり着いた。
船はそこそこ大きいが、1クラスか2クラスの人数が乗船したらいっぱいだろうという大きさだ。
船の前で止まると、ワンダリング先生が、またしゃべりだした。
「皆、とりあえず桟橋についたからな。ここで各班で点呼を取るようにしてください。その間に船に乗れるように僕が手配してきます。各班のリーダー、お願いしますよ。」
そう言うと、各班のリーダーは列を崩して、点呼を取り始めた。
その作業はすぐに終わり、各班で列を作るとワンダリング先生を待った。
数分経つと、ワンダリング先生は戻り、いよいよ乗船開始のようだ。
僕は、ワクワクしてきたな。
船に乗り込むと、船の中は、長細い椅子が沢山並んでいた。
そこに順番に座ると、僕とケーはキョロキョロと辺りを見回した。
椅子から端は、船の窓が長くあり、天気がいいせいか窓は開いている。
ウミネコ?カモメ?僕には区別がつかないが、海鳥が船を避けて海の上を飛び、時折鳴いているのだった。
「海の上ってドキドキするね?」ケーもちょっと興奮気味のようだ。
「そうだね。…、なんか配られてきたよ?なんだろうね。」隣から渡された袋から子袋を二つ取り出すとケーに渡して次の人に袋を渡した。
袋には「海鳥の餌」と書かれていて、食べられないというマークがついていた。
「へぇ、海鳥にあげられるんだね。後で一緒にやらない?トゥルー。」ケーはなんだか嬉しそうだ。
「そうだね。どうやってあげるんだろう?投げるのかな?」僕は袋を見ながら言った。
「多分、そうじゃないかな。」ケーも頷きながら袋を見ている。
その時、船のエンジン音がして船全体が震えると船内放送が入った。
「ようこそ、ウミネコ号へ!この船は、少しだけ海上で停泊します。その間に海鳥に餌をあげてください。10分程の停泊の後、セキレイ島へ向かいます。約1時間で到着予定です。それでは、海の旅をしばしお楽しみください。」
ブツッと、放送の切れる音がすると、いよいよ船が動き出した!
少しづつ船は動き出し、窓を見ると桟橋が徐々に遠くなっていく。
辺りは、少しガソリンのような匂いと海独特の匂いがしていたけれど、それは慣れてきたのだった。
完全に桟橋から離れると、海鳥の集まる箇所へ船は進んでいった。
この作品は、どこにも投稿しておりません。
いわばおろしたての作品でしょうね。
最後まで載せますので、どうぞ楽しんでくださいね。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-01
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-02
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-03
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-04
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-05
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-06
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-07
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-08
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-09
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-10
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-11
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-12
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol3-13
物語の最後は、こちらになります。
バーチャル学校vol3-14
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