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2024-11-27 00:43:04AIについて
今回は、AIについて書きたいと思います。
AIとは、「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」を略した言葉で、日本語では「人工知能」を意味します。AIは一般的に、人間の言葉の理解や認識、推論などの知的行動をコンピュータに行わせる技術を指します。
しかし、AIの定義は不確実で学者によって様々な解釈がなされています。
また、AI研究には基礎分野から応用分野まで無数の領域が存在し、全てを包括するような定義が難しいという実情もあります。
では、現在のAIはどのようなものなのでしょうか。
2000年代になるとコンピュータの性能が飛躍的に向上し、現在まで続く第3次AIブームとなります。大きな飛躍の契機となったのが、コンピュータが大量のデータからルールやパターンを発見し、自動で学習する「機械学習」の登場です。その後、2006年にはこの技術を発展させ、さらに複雑な判断が可能となる「深層学習(ディープラーニング)」が実用化され、歴史的なブレークスルーとなりました。第2次AIブームの課題となっていた、データを用意する手間が劇的に軽減されたことで、さまざまな分野に導入され実用化が進んでいます。
そうした中、最先端として注目を集めているのが生成系AI(ジェネレーティブAI)です。入力したテキストの指示に基づいて画像データを出力するAI(Midjourneyなど)や、人間と話すような感覚で文章生成や情報収集を行ってくれるAI(ChatGPTなど)などが大きな話題となっています。倫理的・法的なリスクが指摘されている面はあるものの、今後、さらに多くの場面で活用されることが予測されています。
AIの分類
AIは「特化型AI」と「汎用型AI」の2種に大別することができます。
一定の領域に特化した「特化型AI」
「特化型AI」とは、特定の分野に特化したタスクへ対応したAIです。具体的には、画像認識や音声認識、翻訳、要約、株価予測、天気予報、自動運転などが挙げられ、すでに日常生活やビジネスの現場で活用されています。なお、特化型AIは「弱いAI」と呼ばれることもあります。
人間と同様な能力を持つ「汎用型AI」
「強いAI」とも呼ばれる「汎用型AI」とは、人間の知性を完全に模倣し、人間と同様の知的行動ができるAIを示します。遠い未来を描いたSF映画などに登場するAI(『2001年宇宙の旅』のHALなど)は、汎用型AIの目指す境地と言えるかもしれません。実現するのはまだ遠い先のことと考えられていましたが、「ChatGPT」に代表される生成AIが近年、驚異的な進化を遂げています。生成AIは幅広い領域でのタスクにも対応可能となってきており、部分的には汎用型AIの特徴を持っていると言えます。生成AIは今後さらに、強いAIに近づいていくと考えられるでしょう。
なお、「強いAI」「弱いAI」という言葉は、米国の哲学者、カリフォルニア大学バークレー校の元名誉教授ジョン・サール氏が提唱しました。
AIの技術用語
深層学習(ディープラーニング)
「深層学習(ディープラーニング)」とは、ニューラルネットワークを用い、より高精度な分析を可能にする学習手法です。データ群からルールやパターンを見つけだす際に、処理を多層化することで、より正しい判断が下せるようにしています。この手法によって、学習が難しいとされてきた画像や自然言語などの非構造化データも学習できるようになりました。
なお、「ニューラルネットワーク」とは、入力と出力の間に中間層と呼ばれる構造を設け、分析を多層化して学習する数理モデルのこと。さらに、個々の分析に重要度を設定する「重み付け」という処理を加えることで、精度を高めています。人間の神経細胞の構造(ニューラルネットワーク)を模倣していることからこの名称が付けられました。
自然言語処理
「自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)」とは、人間の言語に対してコンピュータが意味の解析を行うための処理の総称です。機械翻訳や音声認識、文字認識(AI-OCR)などに用いられています。なお、自然言語処理のうち、その言葉が何を意味しているのかを分析する「自然言語理解」は深層学習の実用化によって大きく発展。人間とAIの自然な会話の実現に一歩近付きました。
ChatGPTなどで話題の「大規模言語モデル(LLM:Large Language Models)」は、自然言語処理によって、ケタ違いに大量のデータを深層学習して生み出された数理モデルです。これまで難しかった自然な質疑応答や、あたかも人が書いたような文書生成が可能となり、今後もさまざまな用途に応用されていくと期待されています。
AIができること
AIの実用化における機能領域 | ||
---|---|---|
識別 | 予測 | 実行 |
音声認識 | 数値予測 | 表現生成 |
画像認識 | マッチング | デザイン |
動画認識 | 意図予測 | 行動最適化 |
言語解析 | ニーズ予測 | 作業の自動化 |
出典:ICTの進化が雇用と働き方に及ぼす影響に関する調査研究(総務省)をもとに作成
「識別」機能を活用すれば、顔認証や手書き文字認識、音声入力、迷惑メール判定などが可能となります。「予測」機能では、売上需要予測や商品レコメンド、検索連動広告、興味の推定、発注予測など、「実行」機能では、画像の生成や文章の生成・要約、翻訳、配送経路の最適化などが行えます。
また、車の自動運転のように画像認識、音声認識、状況判断、経路分析など、さまざまな機能を組み合わせて実現されている場合もあります。今後も、個々の機能の進化や組み合わせの多様化によって、さらにできることが広がっていくでしょう。
また、世界的な研究開発と動向を見ると、日経新聞調べで、国別のAI研究論文数は1位米国、2位中国、3位インド、日本は7位でした。
日本も加盟する経済協力開発機構(OECD)は、人工知能が労働市場に大きな影響を与える可能性が高いと警告していますが、2023年時点ではまだその兆候は見られないです。人工知能の爆発的な普及は、世界の労働市場をまもなく一変させる可能性があるでしょう。
2024年の人工知能の展望については、従来の人工知能はビッグデータの単純明快な課題から学習して複雑な課題を解決することは得意であるが、新しい未知の種類のデータや学習データの少ない複雑な課題は苦手なので、2024年は学習データの少ない人工知能の開発が重要になる可能性があります。
AI倫理
人工知能には潜在的な利点と潜在的なリスクがある。人工知能は科学を進歩させ、深刻な問題の解決策に繋がる可能性があります。しかし、人工知能の使用が広まるにつれて、いくつかの意図しない結果とリスクが特定されています。実運用のシステムにおいては人工知能の訓練過程において、倫理とバイアスが考慮されないことがあります。
リスク
プライバシーと著作権
生成AIは、画像やソースコードなどの領域を含む、ライセンスを取得せずに著作権で保護された作品でトレーニングされることが多く、その出力はフェアユースの法理を根拠に使用されます。専門家の間では、この論理が法廷でどの程度、どのような状況で通用するかについて意見が分かれています。関連する法理には、「著作権で保護された作品の使用目的と性質」や「著作権で保護された作品の潜在的市場への影響」が含まれる可能性があります。コンテンツがスクレイピング(情報の取得)されることを望まないウェブサイトの所有者は、robots.txtファイルでその旨を示すことができます。2023年、著名な作家ら(ジョン・グリシャムやジョナサン・フランゼンを含む)は、生成AIのトレーニングに自分の作品を使用したとしてAI企業を訴えました。
もう一つの議論されているアプローチは、人間の著者への公正な帰属と補償を確保するために、人工知能によって生成された創作物を保護する独自のシステムを構想することです。
つまり、画像を一つ生成すると、それは知らないうちに著作権違反の画像になりかねないのです。AIの制作者側で、著作権フリーの画像のみで構成された画像データを元に生成する必要があります。
誤情報
人工知能は、ユーザーが誤情報や陰謀論、極端に党派的なコンテンツを選ぶ傾向があることを学習し、ユーザーに視聴し続けてもらうために、人工知能はそれを推薦しました。ユーザーは同じテーマのコンテンツをより多く見る傾向もあったため、人工知能はユーザーをフィルターバブルに導き、同じ誤情報を支持する別のコンテンツを繰り返し受け取りました。これにより、多くのユーザーが誤情報が真実であると信じ込み、最終的には企業、メディア、政府への信頼が損なわれました。人工知能は目標を最大化することを正しく学習していたが、その結果は社会にとって有害でした。2016年の米国大統領選挙後、ビックテックはこの問題を緩和する措置を講じました。
2022年、生成AIにより、本物または人間の作成した物と区別がつかない画像、音声、動画、文章を作成できるようになりました。悪意のある人物がこの技術を使用して、大量の誤情報やプロパガンダを作成する可能性があります。人工知能の第一人者であるジェフリー・ヒントンは、人工知能によって「権威主義的な指導者が選挙民を大規模に操作する」ことを可能にするリスクについて懸念を表明しました。
アルゴリズムバイアスと公平性
データに問題のある特徴 (「人種」や「性別」など)が明示的に記載されていない場合でも、プログラムはバイアスを含んだ決定を下す可能性があります。この特徴は他の特徴(「住所」、「買い物履歴」、または「名前」など)と相関関係があり、プログラムはこれらの特徴に基づいて「人種」や「性別」と同じ決定を下します。モーリッツ・ハートは、「この研究分野における最も確実な事実は、ブラインドによる公平性は機能しないということである」と述べました。
膨大な電力需要とその他の環境への影響
国際エネルギー機関(IEA)は2024年1月、世界の電力使用量を予測するレポートを発表しました。これは、データセンターや人工知能、暗号通貨の電力消費量を予測した初のIEAレポートです。レポートによると、これらの用途の電力需要は2026年までに倍増し、その電力使用量は日本全体の電力使用量に匹敵する可能性があるといいます。
まとめ
AIは、かなり発達し実現可能なまでに進化しました。これからも進化するでしょうが、それは人間との歩みと足並みを揃える必要があるでしょう。情報の真実性や法的な安全性など、問題はまだ出たばかりではないでしょうか。AIとの付き合いは始まったばかりなのです。
それでは。
出典「NEC - AI(人工知能)とは?意味やビジネスの例も交えわかりやすく解説」
出典「ウィキペディア - 人工知能」
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