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●詩、小説●
2024-09-05 10:38:12バーチャル学校vol2 08
作 林柚希
僕とケー、リーブス、メープルは、南東のそもそも初めに落ちた大きな木を目指して歩き始めた。だけど、外はもう暗くて、何時頃かわからない。
歩き始めてしばらくすると、学校に出てしまった。
すると心の通信が聞こえてきた。
(トゥルー、ケーちゃん。いないわねぇ、あなた。)お母さんだ。
(そうだな、どこへ行ったんだろう。)お父さんだ。
(トゥルーだよ、お父さんお母さん。)
(え?、トゥルー?無事なの?どこ?)お母さんの心配げな声だ。
(心配かけてごめんなさい、お母さん。お父さんも一緒?)僕は思わず謝っていた。
(そうだぞ。何時かわかるか?もう真夜中を過ぎているぞ。)お父さんはちょっと怒っているようだ。
(ごめんなさい、お父さん。実をいうと僕も戻ったばかりで、よくわかってなくって。)僕はさっきまでの冒険を思い出して時間がそんなに経っているのかと、驚いた。
(ちょっと失礼します。)リーブスだ。
(君は…。誰だい?)驚いたお父さんは思わず尋ねた。
(ドワーフのリーブスと申します。彼、トゥルー君は地底の迷宮に迷い込んで、脱出するのに時間がかかってしまったんです。そんなに責めないでください。)リーブスはやんわりと言ってくれた。
(地底の迷宮…。そんなところ、どこに…?)お母さんは疑問だらけのようだ。
(お母さん、ケーです。私が学校の森のはずれにある大きな木に行こうって誘ったんです。そうしたら、木の虚から落っこちてしまって。)ケーもどう言っていいか、わからず、といった風情だ。
(まぁ、そんなところに。)お母さんは驚いたようだ。
(まずは、会おう。いまからそっちへ行くから待っていなさい。)お父さんだ。
すぐに、ふっと僕の両親はテレポートしてきた。ケーとリーブス、メープルは驚いたようだ。
「初めまして、トゥルー君の親御さん。」リーブスとメープルはペコっとお辞儀した。
「僕がリーブスです。」リーブスがもう一度お辞儀した。
「私はメープルです。よろしく。」メープルもお辞儀した。
「夜遅くなってすみません、ケーです。」ケーは謝った。
「お父さんお母さん。ごめんなさい。だけど悪いことしていたわけじゃないんだ。」僕は精一杯言った。
「ああ、わかったよ。」お父さんは僕の顔を見てホッとしたようだった。
「だけど、心の通信が通じない場所とは思わなかったよ。」苦笑いしている。
「ところであなた方、ドワーフさんなんですって?」お母さんは疑問を一つ一つ吟味しているようだ。
「そうです、トゥルー君のお母さん。私たちは地底の迷宮の横に村があるんです。」メープルが説明した。
「そこに僕たちは戻らなくちゃならないんです。だけど。」リーブスが困った顔をして言った。
「オークがいたので村に通じる別の入口を探していたところなんです。」申し訳なさそうな顔をしている。
「オークですって!?」両親で声がそろった。
「オークが追っかけてきたんだけど、なんとか逃げてきたんだ。」僕は正直に言って、チロっと両親を見た。
「だから、この2人を別の出入口まで送って行ってから帰りたいんだけどダメかな?」恐る恐る言ってみた。
「オークと戦うなんて無理ですから。」ケーも言った。
「そうか…。オークが。」お父さんも何やら考え事のようだ。
「次の日、と言うわけにはいかないの?」お母さんも考えつつ言っている。
「私たちドワーフは、基本的に森から出られないんです。」リーブスが苦しそうに言う。
「この場所もちょっと私達には苦手でして。」メープルもちょっと苦しそうだ。
場所を移して学校のグラウンドから、森の出入り口付近で話すことにした。
「リーブスとメープルに訊きたいのだけどね。」お父さんだ。
「オークはいつから存在するんだい?」お父さんの話を聞いて僕も疑問に思った。なんだろ、それって。
「オークは、昔からではなく、約半年前から出現して、村人総出で会議を開いたりしていました。」リーブスの説明に僕とケーは驚いている。半年前…。
「半年前からか…。符合するな。」お父さんは目線がきつくなる。
「あなた…。まさか。」お母さんは何かを思い出して驚いているようだ。
「オークがどうしたんですの?」メープルが訊いた。
「トゥルーの学校の先生がね、ある噂が持ち上がっていて、ってさっき聞いたばかりなんだ。」でも、お父さんはまさか、と言う顔をしている。
「お父さん、はぐらかさないで教えて。噂ってなに?」僕が訊いた。
「それが、逮捕したはずの校長が逃げたって、聞いてな。」お父さんは言葉にしたくなかったような顔をしている。
一同、シーンと静まり返る中でリーブスとメープルだけが「いつ帰れるかしらねぇ。」とこっそり話していた。
この作品は、どこにも投稿していません。
いわばおろしたての作品でしょうね。
最後まで載せますので、どうぞ楽しんでくださいね。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-01
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-02
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-03
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-04
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-05
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-06
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-07
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-08
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-09
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-10
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-11
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-12
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-13
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-14
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-15
物語の終りは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-16
僕とケー、リーブス、メープルは、南東のそもそも初めに落ちた大きな木を目指して歩き始めた。だけど、外はもう暗くて、何時頃かわからない。
歩き始めてしばらくすると、学校に出てしまった。
すると心の通信が聞こえてきた。
(トゥルー、ケーちゃん。いないわねぇ、あなた。)お母さんだ。
(そうだな、どこへ行ったんだろう。)お父さんだ。
(トゥルーだよ、お父さんお母さん。)
(え?、トゥルー?無事なの?どこ?)お母さんの心配げな声だ。
(心配かけてごめんなさい、お母さん。お父さんも一緒?)僕は思わず謝っていた。
(そうだぞ。何時かわかるか?もう真夜中を過ぎているぞ。)お父さんはちょっと怒っているようだ。
(ごめんなさい、お父さん。実をいうと僕も戻ったばかりで、よくわかってなくって。)僕はさっきまでの冒険を思い出して時間がそんなに経っているのかと、驚いた。
(ちょっと失礼します。)リーブスだ。
(君は…。誰だい?)驚いたお父さんは思わず尋ねた。
(ドワーフのリーブスと申します。彼、トゥルー君は地底の迷宮に迷い込んで、脱出するのに時間がかかってしまったんです。そんなに責めないでください。)リーブスはやんわりと言ってくれた。
(地底の迷宮…。そんなところ、どこに…?)お母さんは疑問だらけのようだ。
(お母さん、ケーです。私が学校の森のはずれにある大きな木に行こうって誘ったんです。そうしたら、木の虚から落っこちてしまって。)ケーもどう言っていいか、わからず、といった風情だ。
(まぁ、そんなところに。)お母さんは驚いたようだ。
(まずは、会おう。いまからそっちへ行くから待っていなさい。)お父さんだ。
すぐに、ふっと僕の両親はテレポートしてきた。ケーとリーブス、メープルは驚いたようだ。
「初めまして、トゥルー君の親御さん。」リーブスとメープルはペコっとお辞儀した。
「僕がリーブスです。」リーブスがもう一度お辞儀した。
「私はメープルです。よろしく。」メープルもお辞儀した。
「夜遅くなってすみません、ケーです。」ケーは謝った。
「お父さんお母さん。ごめんなさい。だけど悪いことしていたわけじゃないんだ。」僕は精一杯言った。
「ああ、わかったよ。」お父さんは僕の顔を見てホッとしたようだった。
「だけど、心の通信が通じない場所とは思わなかったよ。」苦笑いしている。
「ところであなた方、ドワーフさんなんですって?」お母さんは疑問を一つ一つ吟味しているようだ。
「そうです、トゥルー君のお母さん。私たちは地底の迷宮の横に村があるんです。」メープルが説明した。
「そこに僕たちは戻らなくちゃならないんです。だけど。」リーブスが困った顔をして言った。
「オークがいたので村に通じる別の入口を探していたところなんです。」申し訳なさそうな顔をしている。
「オークですって!?」両親で声がそろった。
「オークが追っかけてきたんだけど、なんとか逃げてきたんだ。」僕は正直に言って、チロっと両親を見た。
「だから、この2人を別の出入口まで送って行ってから帰りたいんだけどダメかな?」恐る恐る言ってみた。
「オークと戦うなんて無理ですから。」ケーも言った。
「そうか…。オークが。」お父さんも何やら考え事のようだ。
「次の日、と言うわけにはいかないの?」お母さんも考えつつ言っている。
「私たちドワーフは、基本的に森から出られないんです。」リーブスが苦しそうに言う。
「この場所もちょっと私達には苦手でして。」メープルもちょっと苦しそうだ。
場所を移して学校のグラウンドから、森の出入り口付近で話すことにした。
「リーブスとメープルに訊きたいのだけどね。」お父さんだ。
「オークはいつから存在するんだい?」お父さんの話を聞いて僕も疑問に思った。なんだろ、それって。
「オークは、昔からではなく、約半年前から出現して、村人総出で会議を開いたりしていました。」リーブスの説明に僕とケーは驚いている。半年前…。
「半年前からか…。符合するな。」お父さんは目線がきつくなる。
「あなた…。まさか。」お母さんは何かを思い出して驚いているようだ。
「オークがどうしたんですの?」メープルが訊いた。
「トゥルーの学校の先生がね、ある噂が持ち上がっていて、ってさっき聞いたばかりなんだ。」でも、お父さんはまさか、と言う顔をしている。
「お父さん、はぐらかさないで教えて。噂ってなに?」僕が訊いた。
「それが、逮捕したはずの校長が逃げたって、聞いてな。」お父さんは言葉にしたくなかったような顔をしている。
一同、シーンと静まり返る中でリーブスとメープルだけが「いつ帰れるかしらねぇ。」とこっそり話していた。
この作品は、どこにも投稿していません。
いわばおろしたての作品でしょうね。
最後まで載せますので、どうぞ楽しんでくださいね。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-01
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-02
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-03
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-04
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-05
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-06
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バーチャル学校vol2-07
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バーチャル学校vol2-08
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バーチャル学校vol2-09
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バーチャル学校vol2-10
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バーチャル学校vol2-11
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バーチャル学校vol2-12
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バーチャル学校vol2-13
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バーチャル学校vol2-14
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-15
物語の終りは、こちらになります。
バーチャル学校vol2-16
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