ブログで趣味でプログラミングからお料理まで呟いています。よろしくー。(^-^)/


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●詩、小説●

2024-06-04 02:24:44

バーチャル学校vol1 12

作 林柚希

チュンチュン。
小鳥の鳴き声にうっすら目を開ける。
僕、トゥルーは目を覚ました。
昨日は、解散からすぐに『魔法の書 中級編』の残りを読んでしまおうと思ったけれど、
次々に起こることに疲れたのか、あの後眠ってしまったのだった。
学校で、ケーに話そう。

今日は早めに目覚めて、なんとなく気持ちいい。
よしっ!頑張るぞ。

朝食を食べると、学校に早めに行った。
校舎に入ったところで「おっはよ。早いね。」
シッポでくるりんと僕に巻き付いてくる。
「おはよう。ケーも早いね。」僕は挨拶を返した。

(ケー、昨日すぐに解散しちゃったからさ。後で話したいんだけど、いい?)『心の通信』を早速した。
(いいよー。)ちょっとびっくりした表情で僕を見ている。
「んじゃ、後で。」僕は、トイレに行った。

「おはよう。トゥルー。」
「おはようございます。ワンダリング先生。」僕はペコっとお辞儀した。

(昨日は大変だったね。)『心の通信』だ。
(先生も、大変でしたね。あのいで立ちには、びっくりしましたよ。)
(いやぁ、襲われるとは思わなくて。トゥルーも学校でも心してほしい。)
(わかりました。)
「宿題は進んでいるのかな?」
「順調です。でももう一冊まではいかなくて。」
「そこまで早くなくていいよ。頑張ってくれ。それじゃ。」
ワンダリング先生とは、そこで別れた。

教室に戻ると、ケーが待っていた。
「トゥルー!」動揺しているようだ。
「どうしたの?ケー?」と僕。
「生徒指導室に呼ばれたの。どうしよう。」オロオロしている。
「大丈夫、僕も一緒に呼ばれたんじゃないの?」僕は決意した。
「うん、なんだろう?」ケーは呼ばれた理由に気づかないようだ。僕はわかった。
「おそらく、僕ん家に遊びに来ているから気にくわないんだろ?奴らが。」だんだんムカついてきた。
「奴ら?」ケーはハッとしたようだ。
(おそらく昨日ワンダリング先生を襲った奴らだよ。)僕は、わからないように人形を握りしめた。
(そうなの?)ケーも『心の通信』に集中している。
「まぁ、なんでもいいよ。いつ来てくれって?」絶対ケーは守る。
「それが、放課後だって。」
「そっか。ま、大丈夫だよ。お説教くらい。」僕は、落ち着かせようと優しく言った。
「ケーは僕が守るから。大丈夫だよ。」
「うんっ。」ケーはなんだか嬉しそうだ。

キーンコーンカーンコーン。
学校の鐘が鳴った。
「授業が始まるから後で。」僕は、ケーに言った。
「了解!」ケーも元気が出てきたようだ。

一通り、学校の授業がようやく終わった。
まどろしかった。なんだかすぐに対決してくて。
だけど、奴らはたかが子供だと思っているハズなのになんで僕たちに目をつけたんだろう。

僕は、ワンダリング先生の人形を握りしめた。
(先生、忙しいですか?トゥルーです。)
(ああ、トゥルー。大丈夫だよ。)多分、どうしたの?って顔をしているに違いない。
(僕とケーが、生徒指導室に呼ばれたんです。)
(なんだって!?君たちが?)
(そうなんです。多分ケーが僕の家に遊びに来るのが気に入らないのだと思います。)
(まぁ、それは詭弁だろうけど。)先生はわかっているようだ。
(そうですね。奴らだろうと思います。)
(僕もそう思う。気を付けてくれ。)
(そうします。一応、連絡しました。)これでいい。
(僕も後から、生徒指導室に行くよ。)安心できる。これなら大丈夫。僕は思った。
(お願いします。)

「トゥルー?」ケーが気づかわし気に見つめている。
「大丈夫だよ、ケー。ワンダリング先生に連絡したから。」と僕。
「ああ。連絡したんだね。じゃ行こっか。」ケーは心からホッとしたようだ。
「そうだね。」

僕たちは教室を後にした。


この作品は、とある編集部へ送った投稿作品です。
がんばって書いたら、どう考えても規定枚数を超えてしまいました。
だけど、熱意が伝わっていいかも、と送ってしまった作品です。
もちろん、選外にもれてしまいましたが。
この先も続きますので、楽しみにしていてください。

物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 01

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 02

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 03

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 04

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 05

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 06

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 07

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 08

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 09

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 10

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 11

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 12

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 13

物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 14

物語の終わりは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 15-17
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