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●詩、小説●
2023-12-12 01:25:24~番外編 イチョウ並木~ 人魚姫
作 林柚希
ラウルとオリビアに良くしてもらってパール(人魚姫)は、ラウルの住むお城に来ました。
お城の探検をしていて庭に出たパールは、いつしか黄金色のイチョウ並木に出ました。
ハラハラとイチョウが降ってきます。
(キレイ…)イチョウの見事な並木に思わずため息が出ました。
(ここにラウルがいたらいいのに…)パールはもう一度、大きなため息が出ました。
すると、
「おーい!パール~。」ラウルの声でした。
「パール、どこだーい。」ラウルの声にパールは思わずどうしようかと思いました。
パールは声が出ないのです。
(ここよ~!)パールは思い切り、気持ちで声を張り上げました。
「パール!ここだね。」パールをみつけた、とラウルはやってきました。
見事なイチョウ並木にラウルはため息をつきながら、パールの側まで歩いてきました。
「イチョウ並木が綺麗だね。」ラウルは、パールにニコッと笑いかけました。
その仕草にパールはドキッとして、思わず頷きました。
スケッチ帳にペンで、「イチョウ並木にラウルはとても似合うわよ。」とパールは書きました。
その文章に、「照れるな。」とラウルは照れ笑いを浮かべました。
そして、「そうそう。」とラウルは後ろ手に隠していたものを見せました。
それは、小さなアップルパイ。
2個あり、1個をパールに渡しました。
「まぁ、美味しそうね!」パールは喜んで、その1個を受け取りました。
パイを口にしたら、「甘くてサクサクだね。」とニコッとしました。
その様子に、ラウルはきゅんとして、思わず「可愛いな。」と小さく呟きました。
ラウルもパイを口にして、美味しかったね、と言いました。
パールもスケッチで「美味しかったよ。ありがとう。」と書きました。
ラウルは、「どういたしまして。」とまたニコッとして、言いました。
ラウル「頭にイチョウの葉がついているよ。」
パールは、頷いて上を見る仕草をしました。
思わずラウルは、近づいてイチョウの葉を、パールの頭から取りました。
パール「ありがとうね。」とスケッチに書きました。
ラウル「お礼は…、抱きしめていい?」
パール(え?)思わず驚きました。
ラウルは、もっと近づいて、パールを抱きしめました。
ラウル「パールの髪は、お日様の香りがするね。」
パールは真っ赤になって、頷いています。
ラウル「パール、僕は…。」
「おーい、ラウルー!パール!どこかしらねぇ?」近くでオリビアの声がします。
ガサガサと音がして、仕方なくラウルはパールから「ごめんね。」と言って離れました。
パールは真っ赤になりながらも、頷きました。
すると、オリビアが現れました。
「ラウル、パールを見つけていたのね。」オリビアも辺りのイチョウ並木に感嘆していました。
オリビア「そろそろ帰りましょ。」
ラウル「もう少しここにいたいんだが。」
オリビア「暗くなるわよ。急ぎましょ。」
ラウル「しょうがないな。」
ラウル、パール、オリビアは馬に乗って帰りました。
※よく言われる所の「人魚姫」を私なりに解釈して、イメージを広げて掲載しています。
物語の初めは、こちらになります。
紹介「~邂逅~ 人魚姫 vol.1」
物語の続きは、こちらになります。
紹介「~嵐の夜~ 人魚姫 vol.2」
物語の続きは、こちらになります。
紹介「~相談~ 人魚姫 vol.3」
物語の続きは、こちらになります。
紹介「~お側に~ 人魚姫 vol.4」
物語の続きは、こちらになります。
紹介「~最期 前編~ 人魚姫 vol.5」
物語の最後は、こちらになります。
紹介「~最期 後編~ 人魚姫 vol.6」
物語の番外編になります。
紹介「~番外編 イチョウ並木~ 人魚姫 vol.7」
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