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Editer:snow Date:2025-04-17 06:11

作 林柚希
とある町に女性が住んでいました。
頬と唇はピンク色、肌は、キレイな白で、髪はプラチナブロンド。
美しい彼女に、三人の騎士が、惚れてしまいました。
ある、居酒屋で三人の騎士が呑んでいるときに、ウェイトレスをしていた彼女に、思わず見とれてしまったのです。
「いらっしゃい。ご注文は、何にしますか?」
「ビール三つにピザとステーキ二つ。」
「君、可愛いね、近くに住んでいるの?」
「歳はいくつ?」
「彼氏はいるの?」
「まあ、仕事中にナンパしないで下さいね。」
ふふっと笑う彼女に、ポーっとなっていたのでした。
仕事帰りの彼女を待ちかまえて。
「やあ」
「君可愛いからさ、変なやつに狙われないように、護衛するよ」
「ぜひ、我々に任せてください。」
「まあ、いいんですよ。私は、大丈夫ですから。」
「まあ、そう言わずに。」
「それで、付き合っている彼氏はいるんですか?」
「いたら、護衛なんて断ってますよ。」
三人共、思わずガッツポーズをしたのでした。
「我々の誰かと付き合いませんか?」
「そんな事したら、ケンカになるでしょう?」
「いや、恨みっこなしで話あってますよ。」
「そうなんですか?」
「大丈夫ですよ。」
「私は、今誰ともお付き合いする気はないですよ。」
「そうですか。」
「他の人を当たってくださいな。」
「まあ、そう言わずに。」
「いずれ、この誰かを気に入るかもしれないじゃないですか。」
「あ、もう家の側なので、さようなら。」
「さようなら。」
「ではまた。」
毎回、護衛をする度に彼女を好きになった三人は、プロポーズすることにしました。
「お仕事お疲れ様。」
「あなた方も、毎回お疲れ様ですね。」
「実は折り入ってお話が…。」
「何でしょう?」
「僕達のいずれかと結婚してください。」
「まあ。」
「結婚してくださいますか?」
すると、10人位の男達に囲まれてしまったのです。
「大事な話は、いずれ。」
「何の用だ。」
「お前達に用がある。」
スラっと剣を抜くと、飛びかかってきた。
三人共に剣の達人だったが、最後の一人になった所で、後ろから刺されてしまい、深手をおってしまった。
彼女は、思わずスカートのすそを切って、包帯のように巻き付けて、応急処置しました。
ケガをした、三人の騎士の一人は、大感激していたけど、顔をしかめて黙っていました。
ひとこと、「ありがとう。」と彼女に伝えました。
後日、ケガが元で騎士の一人は、亡くなってしまったのだった。
お葬式の後、二人の騎士は、諦めていません、と再度、彼女にプロポーズしたのだった。
でも、彼女はもう悲しい思いをしたくなくて、ある夜、湖の岸辺で泣いていたのでした。
すると、湖から泡がボコボコでてきて、湖の女神様が現れたのです。
「どうしたのですか?」
「悩んでいるのです。」
「どうして、ですか。」
「二人の騎士様にプロポーズされたのですが、悲しいのです。いっそ、花にでもなって、何も知らず風に揺られていたいです。」
「その願い、叶えられますよ。」
「花になれるのですか?」
「なれますよ、何がいいですか?」
「チューリップ!チューリップがいいです。」
「わかりましたよ。」
女神様は、短い杖をひとふりすると、彼女は、可愛いチューリップに変身したのでした。
今は、ただ風に揺れるのみのチューリップでした。
チューリップ物語

作 林柚希
とある町に女性が住んでいました。
頬と唇はピンク色、肌は、キレイな白で、髪はプラチナブロンド。
美しい彼女に、三人の騎士が、惚れてしまいました。
ある、居酒屋で三人の騎士が呑んでいるときに、ウェイトレスをしていた彼女に、思わず見とれてしまったのです。
「いらっしゃい。ご注文は、何にしますか?」
「ビール三つにピザとステーキ二つ。」
「君、可愛いね、近くに住んでいるの?」
「歳はいくつ?」
「彼氏はいるの?」
「まあ、仕事中にナンパしないで下さいね。」
ふふっと笑う彼女に、ポーっとなっていたのでした。
仕事帰りの彼女を待ちかまえて。
「やあ」
「君可愛いからさ、変なやつに狙われないように、護衛するよ」
「ぜひ、我々に任せてください。」
「まあ、いいんですよ。私は、大丈夫ですから。」
「まあ、そう言わずに。」
「それで、付き合っている彼氏はいるんですか?」
「いたら、護衛なんて断ってますよ。」
三人共、思わずガッツポーズをしたのでした。
「我々の誰かと付き合いませんか?」
「そんな事したら、ケンカになるでしょう?」
「いや、恨みっこなしで話あってますよ。」
「そうなんですか?」
「大丈夫ですよ。」
「私は、今誰ともお付き合いする気はないですよ。」
「そうですか。」
「他の人を当たってくださいな。」
「まあ、そう言わずに。」
「いずれ、この誰かを気に入るかもしれないじゃないですか。」
「あ、もう家の側なので、さようなら。」
「さようなら。」
「ではまた。」
毎回、護衛をする度に彼女を好きになった三人は、プロポーズすることにしました。
「お仕事お疲れ様。」
「あなた方も、毎回お疲れ様ですね。」
「実は折り入ってお話が…。」
「何でしょう?」
「僕達のいずれかと結婚してください。」
「まあ。」
「結婚してくださいますか?」
すると、10人位の男達に囲まれてしまったのです。
「大事な話は、いずれ。」
「何の用だ。」
「お前達に用がある。」
スラっと剣を抜くと、飛びかかってきた。
三人共に剣の達人だったが、最後の一人になった所で、後ろから刺されてしまい、深手をおってしまった。
彼女は、思わずスカートのすそを切って、包帯のように巻き付けて、応急処置しました。
ケガをした、三人の騎士の一人は、大感激していたけど、顔をしかめて黙っていました。
ひとこと、「ありがとう。」と彼女に伝えました。
後日、ケガが元で騎士の一人は、亡くなってしまったのだった。
お葬式の後、二人の騎士は、諦めていません、と再度、彼女にプロポーズしたのだった。
でも、彼女はもう悲しい思いをしたくなくて、ある夜、湖の岸辺で泣いていたのでした。
すると、湖から泡がボコボコでてきて、湖の女神様が現れたのです。
「どうしたのですか?」
「悩んでいるのです。」
「どうして、ですか。」
「二人の騎士様にプロポーズされたのですが、悲しいのです。いっそ、花にでもなって、何も知らず風に揺られていたいです。」
「その願い、叶えられますよ。」
「花になれるのですか?」
「なれますよ、何がいいですか?」
「チューリップ!チューリップがいいです。」
「わかりましたよ。」
女神様は、短い杖をひとふりすると、彼女は、可愛いチューリップに変身したのでした。
今は、ただ風に揺れるのみのチューリップでした。
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